全編を通じてとある港町を舞台に、少年と少女の甘酸っぱい恋物語が語られます。しかし同時に戦争の影や、グルームと呼ばれる粘性の強い海流が徐々に忍び寄ってくる様が描かれています。大人たちは何かをひた隠しにしているし、どうも不穏な何かが進行しているようです。
未読の方のためにこれ以上のあらすじは書きませんが、すべてが明らかになったとき、港町の人々は試練を迎えます。あるものはその試練に克ち、そして、あるものはその試練に敗れ去ります。何か不吉で巨大なものを前にしたとき、どうすればそれに克つことができるのか。その答えは普遍的なものとして、この小説の中にありました。答えは書きません。是非読んでください。

地震の被害は甚大で、余震や原発の事故などまだまだ予断を許さない状況です。
Web上ではさまざまな声があがっています。ぼくはあえて声をあげないことにしました。
人にはできることとできないことがあります。できないことに何かを言ったり、働きかけをしようとすることはこの火急の事態に混乱と迷惑しか生み出しません。何かをできる人たちに思い切りがんばってもらいたいと思います。代わりにぼくは自分のできることをします。
糸井重里さんの「ほぼ日刊イトイ新聞」でも、「できること」について書かれていました。もちろん、これがすべての答えというわけではありません。それでも、考えるヒントになると思います。
ほぼ日刊イトイ新聞 - 東日本大地震のこと。
がんばりましょう。