
友部正人の「金もないが悩みもない」という曲に、「あたまの中は病気のように晴れわたっている」という詞がある。日常という反復の中で、ポッカリと空白のように何かが抜けた状態。
3月以降は日常が脱臼したようになっているのに、あれからずっと「あたまの中が病気のように晴れわたって」いて、その状態をどう評価していいのかわからない。火山が噴火したり、地面が割れる夢を見て、新聞は読まなくなった。テレビのニュースも観なくなった。瓦礫も土塊も見たくない。ただ、人に会うのはうれしくて、笑っていたらなおありがたい。感情は昂ることもなく、絶望にしずむこともない。ただただ凪いでいる。この日々もまた日常が無情に吸収していくんだろう。その有様をただ眺めながら日々だけが過ぎている。
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